赤ペンPの添削日記
由無し事を徒然に書き連ねる日記。
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第2回サバイバルチャンピオンシップのかんそう。<その2>
今まで私は、第2回となるこの大会で「勝ちにきた動画」を評価するスタンスです、と
表現してきたんですが、そろそろより適切な言葉を使わなければいけませんね。

15秒を見て、30秒を見て、1分を見て、優勝を決めるのがこの大会のレギュレーション。
単純に考えて、そういう観点から作品を作る事は普通はありえないし、
この枠の中にキッチリ収まる作品を作るのって至難の技っすよ。
実際、大会終了後に上がってきた単品の作品には、限られた時間の中では伝わらなかった
面白い内容のモノが、文字通りたくさんあるわけですし。

つまり、このレギュレーションを強く意識して、それに合わせようとした時点で、
作品のバランスは大抵崩さざるを得ないでしょう。
だからそれを嫌う考え方は、私も良くわかります。あるいはそれを嫌って
大会に出ていない方も、いるかもしれませんし。

でも、敢えてそれをやるっていう選択肢は、あっていいんじゃないかなと。
そして、実は「勝ちに行く作品」には見えないものであっても、それを無意識に
やっているケースはあるんじゃないかな。そう思うわけです。

その辺の話をするのに、他人様の作品を引き合いに出すわけには行かない。
私自身が作った作品を、恥ずかしながら例として挙げさせていただきます。
私がカクテルパーティー2で製作した、あの動画の事です。



この作品は「カクテルパーティー2」という舞台の中で、「雪歩というキャラ」を使い、
「戦というテーマ」に基づいた発想で、「2分という時間制限」の中で作り、何よりも
「雪歩と戦をどう組み合わせるのか?という見る人の興味や視線」がある中に放り込む、
という目的に合わせて、私なりのチューニングを施した作品なんですよね。

だから、「自分を曲げた」とまでは行かないけれど、やっぱりパーティーに合わせて
普段ならやらない発想や手法を使っている部分が、間違いなくあります。
河合奈保子の曲を使うんならそれこそあずささんでしょういろんな意味で(笑)。

単品であれを上げたとしても、パーティー仕様のチューニングのままでは
面白さなんて半分も伝わらないだろうし、パーティーとは関係なく雪歩で戦を表現する
作品を作ろうと思ったのなら、そもそも別の曲や手法、構成でやると思います。
パーティーとは違って、視聴者の方は私のその意図を知らない状態で
作品を見るわけですから、そりゃやり方だって変えなきゃいけない。

「あの作品は単品で上げるつもりはない」し、「そもそもそうしない前提で作った」
という表現をしたのは、そういう意味です。

これはもちろん「私がどういうスタンスで臨んだか」の話であって、単品作品として
UPされた方や修正版を上げられた方の考え方や行為を否定するものでは一切ありません。
私の作り手として未熟な部分をそういう極端なチューニングで補った、って話だから
なにも全ての人が常にそういうチューニングをしなきゃいけないって事でもないし、
違うキャラやテーマを振られていたら、自分も単体上げできる作品をイメージして
作っていた(そして単品上げした)可能性だってあるしね。

ともあれ発表された今となっては、あの作品は単体では輝かないんだろうなって。
自分の前にはまいなPの作品が、後ろには亜紀奈Pの作品が、その後ろにはdodoPの作品があり、
もっと言えば全ての作品が並んでいる中のあの場所に自分の作品があって、その上で
見てくれる皆さんに楽しんでもらえる作品でさえあれば、それでいいと。

ある目的のために特化した作品。その目的のために、他の要素に目をつぶった作品。
そういう作品を作るための大義名分を与えてくれる場所。そしてそれぞれの作り手が
どのような手段を使って特化していくのか。チューニングという発想は、むしろ
サバチャンにこそふさわしいのかもしれない。そう考えました。

一言でいえば、「サバチャンならではの作品」を見たかったし、評価したかったんです。
そして大会の内容を考えたら、「勝ちに行く」という方向性のチューニングに焦点を
合わせれば、それは一番色濃く見えてくるだろうし、またそれを軸にして反対側にある、
あるいはどれとも違うチューニングの作品も、きっとあるだろう。
それを楽しもうじゃないかと、そう思ったんですね。

だから、もちろんガッチガチに勝ちを狙ったチューニングも評価したけど、その一方で
「いやーそのチューニングは思い切ったなぁ」と感心してみたりビックリしてみたり、
「ねーよwwww」とツッコミを入れたり、存分に楽しませていただきました。

思うに。
便宜上「勝ちに行く」だの「戦略」なんて言葉を使ってはいましたが、
結局手法や手段としてのチューニングの方向性は、単なる戦術論なんでしょう。
それは個人の好みによって評価が変わる程度のものであり、それを持って語れる
事象にはおのずと限界があるだろうと。

本当の戦略って、もうちょっと別のところにあるんじゃね?
・・・そういうロジックで、実は自分が書いた事を全部ひっくり返そうと考えてたんですが、
まさにうってつけの方が、ひっくり返してくれてましたわ。

本人の許可をもらったので、リンク&転載します。
今回の優勝者、M@co.jPのブログより(一部改行を入れた以外は原文ママ)。

(前略)
ですから、進むと新しいネタが増えていたのは、勝つためというよりは
楽しんでもらいたいという、エンタメ部分の方が大きいです。
それが勝ちにつながるなら、それはそれで嬉しいなぁ、って言うのが
私の「戦略」とか言われていたものの正体でした。

拍子抜けでしたか?
真実なんてそんなものですよ。
(後略)


拍子抜け?とんでもない。
これ以上の"戦略"が、果たしてあるかどうか。

サバチャンは、普通にニコ動に作品を上げる時以上に、「他人に見られること」が
強い前提として存在します。結果として投票で白黒が付くわけですが、それはそれとして
やっぱり楽しんでもらいたいってのが、作り手の本音にはあるでしょう。

楽しませたい。ビックリさせたい。期待に応えてみたい。期待を裏切ってみたい。

作り手の根っこにある、極めてプリミティブな欲望。
その上に「15秒で/30秒で/1分で」という冠をつければ、
もうそれでサバチャン仕様の発想になるんじゃないかな。
それは選曲や動画の内容や15秒・30秒の切り方といった"戦術"以前に存在する、
最大の"戦略"じゃないのかな。

っつーか、ニコマスは、いやニコ動って、そもそもそういう場所じゃない?

昨日も書きましたけど、この大会に出てくる作品も、投票の結果も、あらゆる考察も、
それがニコマスの全てを語ってくれているわけでは、決してない。
そしてきっと、誰もが認める「これ」という正解は、ニコマスがこの世からなくなるまで
出ることはないんでしょう。出るんなら、私は即刻この世界から足を洗います。
そんなつまらない世界にいたって意味がないでしょう?

それぞれが思う「ニコマスらしさ」を持ち寄って、それはアリとか俺は遠慮するとか、
あーでもないこーでもないとやりながら、我々は前へ進んでいくんでしょう。
うん、前へ進まないのならそんなことゴメンだし、前へ進むんなら楽しくないと。

その為の一つの方法論として、本来なら必要がない「数字によって勝ち負けを決める」という
要素を敢えて持ち込むことで、浮かび上がってくる事実を確認するための場所。
普段なら製作に際して考えることのないであろうその要素に対して、作り手の側が
何を考え、どうアプローチし、それがどのような評価をされるのかを確認するための場所。

私が考えるサバイバルチャンピオンシップの意義は、そんな感じです
だから「サバチャンらしさ」が見たいなぁ、っていう発想にたどり着いたんですよね。

あー、次はようやく決勝の話が出来そうだ(笑)。


追伸
普通に優勝作品に投票してしまったことには、マイナー志向の人間として未だに
釈然としていないし(笑)、仰る通り、普段の嗜好だけで言えば私が投票するタイプの
作品では決してないと思うんですけど(苦笑)、でも、そういう考えを持った人の
作った作品に投票できたことに対して、大いに納得と満足をしています>M@co.jP
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この記事に対するコメント

2回目、興味深く見させていただきました。

赤ペンさんは前回というイベントの目的にあった動画という話で感想をまとめられていました。
自分はこの概念に共感していて、自分の考え方は「プロレスラーは何故、総合格闘技で勝てないのか」という問題に似ているなと感じていました。
この問題の回答は「プロレスラーは総合格闘技のスペシャリストではないから」なのですが、これはそのままMSCに当てはめられると考えています。
つまり、いくら腕力が強くても(動画の質が高くても)、総合格闘技(MSC)のルールを熟知しないで戦術なしで戦えば負けてしまうということです。

自分の中でこういう考え方があったため、「勝つための動画が受け入れられない人がいる」ということが納得できないでいたのです。
「勝つための動画を作る」というのがMSCの醍醐味であり目的だと思っていたからです。

でも、赤ペンさんが紹介されている優勝されたM@co.jPの言葉で、自分の中で一番大事な部分が抜け落ちていることに気付かせていただきました。
これは赤ペンさんの感想の中でも言われてたのですけど、やっぱりニコ動は楽しませてナンボですねw
だから、「勝つための動画を作る」のではなくて、「MSCにチューニングする」という表現の方が確かにしっくりします。

肝心要のことを気付かせていただいて、本当にありがとうございます。
決勝の感想も楽しみにしています。
【2008/04/10 02:35】 URL | Dricas #- [ 編集]


> DricasP
私はその論調に対して「じゃあ"勝ちに行く動画"ってどんな動画?」と
考えた結果が、今回書いたような話になった次第でして。

大会に勝ち残るという目的に限らず、参加者の方はみんな何かしらの
「勝負」をしていると思うんです。それを表現する言葉として今回は
チューニングってのを選んだと。でもそんなお礼を言われる話じゃないですよ。
私も参加する側に回ったら相当エゲツナイ手を考えそうですから(笑)。

それと、書きたいことはだいたい書いたから次の回は期待しないように
是非お願いしたいと思う次第です(笑)。
【2008/04/10 22:53】 URL | 赤ペン #Td/ILGRk [ 編集]


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Author:赤ペンP
都内某所に潜伏し、ひっそりアイマスMADを製作中。表向きはうだつの上がらないサラリーマン。人生のモットーは、なだらかに昇りなだらかに落ちる放物線。

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