赤ペンPの添削日記
由無し事を徒然に書き連ねる日記。
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あの日あの時<その1>
まずは騒動の最初の時点で生じた出来事を
簡単におさらいするところから。

前回も書いたように「9・18事件」は
TGSのステージの日付がその名称の由来なんですが、
ステージでの発表内容だけでなく、その後数日の間に
おきた出来事まで含めての騒動
だと考える方が
わかりやすいので、少々幅を持たせながら。

最初にアイマス2発売の正式アナウンスがあったのは
2010年7月、5thライブの場においてでした。
そこからしばらく期間が空き、次の大きな情報は
9月に入ってから。TGS開催のちょっと前になります。


雑誌記事にて「竜宮小町」というユニットの存在が
初めて紹介され、構成メンバーが伊織・亜美・あずさであること、
律子がプロデューサーとしてこのユニットを担当していること、
彼女たちがプレイヤーのライバルとなることが明かされました。
まぁこれが「序曲」みたいな感じでしょうかね。

この時点では、上記の4人について
「ゲームで最初から選択は出来ないだろう」という
認識までは、ユーザー側にもあったでしょう。
ただ、「完全にプロデュースできない」という確定情報は
まだ流れていなかったと記憶しています。
たぶん「1回クリアしたら使えるんじゃないか」みたいな
想像を、みんなしていたんじゃないかな。

そして9/18のTGS主催者ステージにおける発表で、
小町組の全面的なプロデュース不可や、ゲーム内では初の
男性アイドルとなるジュピター登場などの情報が明らかとなります。
このステージの様子はUstreamで生中継されており、会場外の
多くのユーザーも同時に情報を共有する事になりました。
確か生中継は最終的な視聴者数のカウンターが
6000~7000くらいになってたかな。

ただ、このステージ中にファンが暴動を起こしたとか
そういう事はありませんでした。とりあえずイベントは
トラブルなく・・・というか、むしろ粛々と終了。
あまりに多くの情報がここで一度に発表されて、
まだこの時点では混乱して状況を把握しきれていない人が
呆然としてた、という表現がいいのかなぁ。

で、これ以降に発表された情報や動きがことごとく
既存ファンの逆鱗に触れたというか、ファンの側が
とにかく何でも叩くという空気が醸成されていったわけでして。

3つほどご紹介しておきましょう。

○同日19時公開のファミ通.comのインタビュー記事
TGSステージの発表内容を受け、それをフォローする目的で
掲載された開発者インタビュー。ゲームの広報宣伝として
ごく自然な流れですね。
これは今も現物が見られるからリンクしておきます。

http://www.famitsu.com/news/201009/18033749.html

もちろん発売前に公開できる情報には限りがありますし、
対外的には言えない事情も多々あるでしょう。
でも「どうしてプロデュースできないの?」と思ってる人が
インタビューを見に行って、「この子達ならこうするよね」という
説明で返されて、さてどんな風に感じるのか。

当時は「この記事で止めを刺された」なんて言われ方を
されてましたね。ここで発表の内容が確定した事で
いろんな話が動き始めましたから、ある意味でこれが
事実上の騒動の発端なのかも知れません。


○冬馬役の寺島さんがアイマスラジオにゲスト出演
TGSのステージ後に放送されたラジオ
「THE IDOLM@STER STATION!!!」の第60回に
ジュピターの天ヶ瀬冬馬役を演じる寺島拓篤さんが
ゲストとして登場しました。

小町組がプロデュースできない事に怒りを覚えたファンの
格好の攻撃目標になってしまったのがジュピターです。
小町組のゲームデータ削ったとこに男なんて入れるな、
みたいなロジックですね。当時はジュピターで動画を作ると
「アイマスの敵」タグが付けられてたのも懐かしい思い出。

そう書くと「どんな内容で放送が荒れたんだ」という話に
なりそうだけど、実は寺島さん、番組内では終始一貫して
すごく気を遣った発言や振る舞いをされていました。

http://blog.livedoor.jp/terashimatakuma/archives/1532466.html

アイマス2への出演報告をしたブログのエントリです。
大量のコメントが付いていますが、寺島さん自身を
攻撃するような中身はほぼ皆無。むしろアイマスファンが
キモいと言われてるくらいです(笑)。エントリの内容とあわせて
彼がどんな態度やスタンスだったのかは伝わると思います。

後で知ったのですが、寺島さんはこの手のゲームや世界にも
詳しい・・・っつーか、要するにギャルゲー好きな方だそうで。
だから、これまで事実上女の子だけで構成されていた世界観の
ゲームの中にいきなり男が飛び込む、という状況への配慮を、
この騒動とは関係なくされていたのでしょう。

さて、ここで問題になったのは、彼をもてなすホスト側の軽いノリ。
と言っても、実はこの時の雰囲気って普段の放送とあまり
変わらない感じだったと、これも後になって知人に聞きました。
でも、この状況でキャーキャーやられたら、ささくれ立った
ファンの心にどう響くかは想像に難くないわけで。

で、放送後に一部ファンが出演者のブログの
コメント欄に凸する、という出来事に発展したわけです。
まぁこれに関しては、当時からすぐに
「凸した人はもうちょっと落ち着いて考えろよ」
という冷静な結論が大勢を占めていたわけですが。


○直後に発表された「団結2010」の歌詞
ステージから4日後の9/22、アイマス2発売に先駆けて
「Prologue」と題された最初のCDが発売されました。
そこにはアイマス2のテーマそのものズバリの楽曲「団結」が
「団結2010」という新バージョンで収録されました。

しかしこの「団結2010」、新キャラの貴音や響、声優が交代した雪歩、
立場が変わった竜宮小町の一部メンバーといった、変更が必要な
キャラのパートのみを新録して、その他の部分は旧音源の使いまわし。
まぁ言っちゃ悪いが、この時点で既に「手抜き」と言われても
仕方ありませんわな。しかもその変更がかかった歌詞の内容がねぇ・・・。

いや、率直に言ってその改変は単純に「出来が悪い」って
程度だと、個人的には思います。当時を知らない方は
最初の「団結」と「団結2010」を聞き比べてみて下さい。
恐らく感想は人それぞれだと思うんです。

ただ、波風の立っていない状況なら失笑されて終わったと思うんだけど、
まーこの空気の中でそんなもん出したら、ねぇ。

確かにここまで来ると叩けるものは何でもアリかよ、という感も
正直ありますが、少なくともクオリティ的に素晴らしいものが
騒動のせいで不必要に叩かれた、という事ではないと思います。
殺気立っていた界隈の人たちに噛み付かれるだけの
隙のあるレベルのものだった、と。

「団結をテーマにしておきながらプロデュースできないアイドルを
 作り出した上に、そのものズバリの曲を持ち出して酷い改変しやがって」

文章にすればこんなロジックですかね。

これに近い話は最近ありましたね。アイマス2のDLCで
「Colorful Days」が配信されたけど、貴音と響が加わる前の
「10色版」の歌詞だった事でちょっと騒然としたアレです。
アニマスとかで色々忙しかっただろう事は想像できるけどね・・・。


駆け足でいくつかの出来事を振り返りました。
間の悪いことに、9/18は土曜日。なおかつ20日までの
3連休の初日。学校や会社が休みのユーザーも多かったでしょう。
リアル生活のあれこれでこの話題が中和されるタイミングも
あまりなかった状態とも言えます。上記の話の中では
CD発売のみが連休明けの出来事になりますね。

まぁ他にも色々とあったけど、とりあえず今回、この3つを
選んで取り上げたのは、共通している部分があるからでして。
いずれも「TGSのステージよりより前に準備されたもの」という点です。
インタビューや楽曲はもちろんだし、ラジオも事前収録。

そのアイマスラジオ、翌週の放送を聴いた知人曰く、
「みんな借りてきた猫のようだった」。

この件に関しては私が直接確認していない伝聞の話なので
異論があるかもしれません。ただ、少なくとも一般論で言えば、
前述のようなトラブルがあった場合、放送の内容は落ち着いた、
堅実な方向に舵を切るのが普通でしょう。

となると、逆にTGS直後の放送分の収録が、いつもと変わらない
「普段着のまま」で行われた事が示しているのは、
TGSでの発表がこれほどまでにマイナスの反響を呼ぶという想定は
一切されていなかった、という事でしょうね。
まぁこういう時にネガティブ思考はあまりしませんけど。

それにメーカーだってTGSの現地での仕事もあるのだから、
何かがあっても簡単に身動きが取れる状況ではない。
そもそもこのタイミングでは差し替えも自粛もあり得ない。
スケジュール通りに事を進めるしか選択肢はありません。

結果として、どうにも仕方がない事とはいえ、これらは
「空気を読まない内容」みたいな感じで捉えられちゃった。

そんなわけで、TGSのステージでの発表に端を発した
アイマス2の騒動は、間を置かず立て続けに燃料が
投下される形
となり、一気に加速して行く事になります。


赤ペンが思うところの「9・18事件」の始まりについて、
簡単ですが追いかけてみました。ひとまずこの時に
どんな事が起きていたのかは、なんとなくでも
お分かり頂けたかと思います。

ただ、最近のファンの方からすれば
まだピンと来ない部分も多いでしょう。
実際、騒動の当時から

「発売前のゲームなのになんでこんなに騒ぐの?」
「ゲームなんだからプレイしてから判断しろよ」


といった意見も、アイマス界隈の内外を問わず
見受けられましたからね。

その疑問の解消になるかどうかはわかりませんが、
次回はもう少し突っ込んだ話を書いてみようと思います。
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Author:赤ペンP
都内某所に潜伏し、ひっそりアイマスMADを製作中。表向きはうだつの上がらないサラリーマン。人生のモットーは、なだらかに昇りなだらかに落ちる放物線。

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